ヒラタケ2022(デビュー戦)

本格的にきのこ狩りをするようになって7年目にしてようやくヒラタケ採取デビューしたので、その記録です。

 

 

皆さんはヒラタケというきのこをご存知・・・にきまってますよね。普通にスーパーに霜降りヒラタケなど栽培品が出回っていますから。一昔前、売り物の名称がすごく適当でも許されていた時代は単に「シメジ」の名前で売られていたので、人によってはそちらの名前の方が印象に残っているかもしれません。

栽培されているということは年中入手可能というわけで旬を意識することのあまり無い食材の一つかと思いますが、野生のヒラタケは晩秋から真冬にかけて生えるきのこです。きのこというと秋のイメージが先行しがちなので、きのこ狩りをしない人にとってはそれだけでも驚きですよね。

同じように寒い時期に生えるきのこはほとんどないため、毒きのこと間違えてしまうリスクも比較的小さく、しかも市販されるようなきのことあって味も良く、きのこ狩り初心者にはもってこいのきのこです。

そんなヒラタケですが、僕は中学生時代に街路樹に生えているものを2, 3回見つけて以来さっぱり出会えておらず、その後採りに行く機会も無かったため縁がほとんどありませんでした。去年の秋に沢山採れるポイントを教えてもらったので、今シーズンは新規開拓をしてみました。

11/19
まずは小手調べ。河川敷の枯れ木が狙い目とのことで、目星をつけていたポイントへ。

大量のヒラタケ
大量のヒラタケ
手の届かないところにもたくさん
手の届かないところにもたくさん

必死になって探すまでもなくヒラタケの強い香りが一帯に満ちているので、あればなんとなく分かってしまいます。この時点でも干からびた古い子実体が非常に多かったので、もう1ヶ月くらいは前倒しで見に行ってもいいかもしれません。

本日食べごろだった株

食べごろと判断したこの1株だけをお持ち帰り

 

ヒラタケのバターソテー

シンプルにバターソテーで

念には念を入れてツキヨタケではないことを外見及び断面のチェックを経て確認し早速味見。うまぁ〜〜〜〜い^^ バターを熱して水分を飛ばし気味に炒めると旨味がギュッと凝縮されて、簡単なのに絶品です。若干乾き気味かと思っていましたが、これくらいでも全然いけますね。

下側から見たヒラタケ

下側から観察

ちなみに外見的な違いですが、ツキヨタケの柄とひだの境目部分は不完全なつば状に盛り上がるのに対し、ヒラタケではそのような特徴がありません。またツキヨタケではそのつばのところでひだが途切れますが、ヒラタケではひだが柄に長く垂生します(上の写真なんかとてもわ分かりやすいですね、もはや柄全体にひだがついています)。断面写真は撮り忘れたので後日追記しますが、ツキヨタケでは柄の基部の断面に黒褐色のシミを生じます。生える時期があまり重ならないのでそこまで心配は要りませんが混ざり合って生えることもなくはないようなので、慣れないうちはきちんと確認すべきですね。

鮭とヒラタケのホイル焼き
ヒラタケご飯
残りは鮭とヒラタケのホイル焼きに、ヒラタケご飯。ホイル焼きは今までブナシメジでやっていましたが、もう戻ってこられなさそうです笑

 

11/27
この日は奥さんを誘ってみました。ちょっとぬかるんだエリアが苦手そうでしたが、手軽に満足のいく収穫を得られるということで比較的高評価をいただけました。

プリップリのヒラタケ
奥さんとヒラタケ
前回よりも状態の良い株をGet。大きいので1株だけでも満足度が高いです。

 

灰白色の極上品
灰白色の極上品
黄色味の強い古い株
黄色味の強い古い株

外道のキクラゲ

外道でキクラゲもいくらか収穫

 

ヒラタケのおろし醤油和え

おろし醤油でやってみました。これも鉄板ですね。

後日プロの方から教えていただいたのですが(履歴どっかいっちゃった・・・)、どうやらこのくらい黄色味の強いものでも露骨に腐ったり傷んだりしていなければ全く問題なく食べられるそうで、なんならそちらの方が美味いそうです。ヘぇ〜そうなんですか・・・。寒い時期のきのこなだけあって腐敗しにくく、虫もほとんど付かず、傷みにくいのは確かです。個人的には無理して古いのを食べてお腹壊したら元も子もないのと、古い株には胞子散布をがんばってもらいたい気持ちがあるので、古いのは基本スルーでもいいかなと思いました。

11/28
この日はいつもとは違う川。状態の良い株を1つ見つけられましたが、後が続かず・・・どうにも枯れ木の絶対量が少なくて試行回数を稼げないのが原因ぽいです。ぶっちゃけ枯れ木さえあれば生えてくれるので、とにかく枯れ木が多い場所が良さそうですね。

コンパクトだけど上物
コンパクトだけど上物
新規開拓。コンパクトだけど上物です。

 

11/29
別の川がダメならばと翌日はいつものポイントををさらに奥まで。広大で探索しきれていなかったエリアにて顔よりでかい極上の株を発見してホクホクです。

遠目にも分かるでかいヒラタケ
普通に手よりもでかかった

こちらも巨大なヒラタケ

でかーい!

 

ヒラタケとエリンギと舞茸の和風きのこパスタ

市販のエリンギと舞茸を合わせて和風きのこパスタに。舞茸に全然負けていません!

 

1/18
前回でかい株を採った枯れ木にまたヒラタケが発生していたので食べごろの株だけ採取しようと近づいたところ、同じ枯れ木に少量ですがエノキタケが生えているのを発見。

ヒラタケはそろそろ終わり
ヒラタケはそろそろ終わり
エノキタケ実績解除
エノキタケ実績解除

1本の木に同居するヒラタケとエノキタケ

絵になりますね〜。

 

ヒラタケとエノキタケと鮭のホイル焼き

鮭のホイル焼きに一緒に入れてみました。

傘が開いていてもやっぱりエノキですね。ただ今回見つけたエノキは泥汚れが凄まじくて洗うのが大変だったので、次回以降はこういうのはやめとこうかな・・・。

この後ももっとヒラタケ探しに行きたいところでしたが、だんだん新規発生が減ってたので今シーズンはこれで打ち止めとしました。ただ、実際どれくらいの期間発生が見られるのか知ることができれば今後の糧になるので、もう1, 2回くらいはチェックしたいところです。「生えていなかった」も立派な情報です。

市販のヒラタケ

後日、市販のヒラタケも味見

今までは市販品しか知らなかったので十分満足していましたが、野生のを食べた後だと、まず生の状態でのやたら甘ったるい香りが気になりました。これはエノキタケなんかでもそうなのですが、菌床栽培?だとそういう香りが付くのでしょうか・・・?

まあ生の香りに関しては調理してしまえば関係ないのでいいんですよ。肝心なのは調理後の味や香りですが、いうほど野生と差があるとは思ってませんでした。だって長いこと栽培されていて品種改良なんかもされているでしょうし。ところがどっこい野生には遠く及びませんでしたよ。良く言えば非常に温和な味香りでどんな料理にも合う優等生くんですが、野生のあの強い風味にはとても敵いません。

初めてのヒラタケチャレンジは大成功。大変楽しませてもらいました。こりゃあ毎年のアクティビティに追加ですね。

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