山渓の図鑑で何度も見たヤマドリタケモドキの採取に挑戦してみました。
以前からこの時期になると近所に大量のでかいイグチ科のきのこが生えていて、ネットで聞いたところヤマドリタケモドキで間違いないとの鑑定。これは試したいと思ってました。半年ほど待ってようやく発生時期に差し掛かったので、出動です。
6/24
去年どこに生えてたか忘れ気味でしたが、とりあえず自転車を駆ります。そんな草ぼうぼうのとこではなかったはず。そもそもきのこって下生えの少ないとこに生えるイメージですが。目当てのヤマドリタケモドキは夏のきのこなので、同じ時期に生えるベニタケの仲間やテングタケの仲間が良い目印になるのですが、どうやらちと時期が早かったようで彼らの姿も少なめでした。
最初に思い浮かべていたポイントには・・・生えていない。うーん、場所や時期を間違えたか?気を取り直して移動。同じような環境のとこをしらみつぶしに見ていくと・・・。
傘は茶色、湿時にやや粘性、管口は成熟に伴い白から緑を帯びた黄色、柄には網目、基部に向かってやや太くなる。肉は白色、変色性なし。完璧ですね。
6/30にも探索を行い、以前の発生地にも生えているのを確認。さらに新規産地も開拓。大量の発生を認めたのですが、ちょっと探索が遅かったのと日照りが続いて乾燥してしまい、古くて干からびたものが多数。本当に短い期間に大量に生えるんですね。勉強になりました。
どれが状態いいのかもまだよく分かってません。老成個体多め、一部幼菌という構成です。シロの保全と食中毒防止の観点からも今後はもうちょっと選り好みするくらいの方が良さげです。
さて調理ですが、虫出しが面倒でハサミムシみたいにあからさまなの以外は加熱で滅することにしました。死んでしまえばただのタンパク質です。これに限らず、虫って食べてるものと同じ味になるんだとか。
栗を食べるゾウムシは栗の味。桜の葉を食べる毛虫は桜の味。
従って、虫本体が無毒で歯触りや舌触りが悪くなければ一緒くたに食べてしまっても気づかないということ。
・・・いろいろ理屈をこねましたが、以下の一言に尽きます。
「キノコムシ出し切るのだるーい」
以前野生のシイタケの虫出しにチャレンジしたのですが、ぶっちゃけ旨味も抜けちゃうし、肝心の虫が抜けきっていないというダメっぷりだったのです。それならやる意味特にないやろ!というガバガバ理論。気になる人は虫出ししましょうね。
ということで160度のオーブンで20分くらい加熱。柄が意外なほど水分を多く含んでいて時間がかかりました。柄は特に薄くスライスした方が良さそうです。
本家ヤマドリタケと比較すると味では劣るようですが(乾燥なら香りはむしろ強い)、こんなに美味しいきのこが日本では全然利用されてないのはもったいない・・・なんて言うと思ったか?な訳ねーだろ。知る人ぞ知る美味、こっそり堪能しちゃる!
何にしようか。パスタかな?今回はそのまま利用できるほど質の良い個体がなかったので干物ですが、良いのが採れたらそのままパスタに使ってみたいですね。