【海で見かける】エビスガイ【食べられる貝】

備忘録も兼ねて、食べられる貝の情報をまとめていきます。
 

 

食味とか料理法とか、そういうのは基本的にぼうずコンニャクさんのとこなどで十分なのですが、特に身を先端まできっちり取り出そうと思うと情報が少ないです。茹でて取り出すといっても、ほとんどの貝ではちぎれてしまったりするもの。内臓が美味しい貝は多いですし、割らないと全部取り出せないというのは貝大好きマンとしても悲しいです。なかなかうまくいっていませんが、試行錯誤して最も可能性を感じた方法を記載していこうと思います。

 

分類: 古腹足目ニシキウズガイ科エビスガイ属

和名: エビスガイ(恵比寿貝)

学名: Calliostoma unicum (Dunker, 1860)

分布: 北海道南部〜九州

生息環境: 潮間帯〜潮下帯下部の岩礁地帯

 

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綺麗な円錐形をした巻貝です。褐色の地に濃色の斑紋が規則的に並び、やや細かい螺勒が全体に出ます。この個体のサイズは23.4mm。磯ではもう少し小ぶりなものの方がよく見かける気がします。
ちなみにたまに展示されてるリュウグウオキナエビスなんかは名前や形が似ていますが、こちらはオキナエビスガイ科と科レベルで異なる一群です。

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殻口内部に美しい真珠光沢を有します。

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臍孔は開きません。

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蓋はニシキウズガイ科に典型的な革質多旋型です。厚さ0.1mm以下でかなり薄質。

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軟体の足は赤褐色でサザエなんかより薄いです。内臓は緑色。

採取方法
生息環境に記載した通り、夜磯で大きく潮が引いたときでも水の中で見つかることが多いです。一度にたくさんは採れないので、だいたいは何かのついでか。また、砂浜で貝拾いをしていると生きたものが打ち上がっていることもたまにあります。写真のも打ち上げ個体です。まあ食べるなら磯で元気なのを捕まえた方がいいですよね。

身の取り出し方
①煮沸法: 失敗。身が柔らかく内臓がちぎれてしまいます。
②殻軸筋外し: 小さいのでほぼ不可能
③レンチン法: 失敗。爆発して足だけ吹き飛んでしまいます。

軟体が柔らかく、また加熱しても硬くならないので、取り出しやすそうな形状のくせにうまく抜けてくれません。レンチン法は柔らかい貝だと大抵爆発してしまうかな。要するに水蒸気が内部で行き場を失い爆発しているので、身が水っぽいのかな・・・標本にするだけなら別にいいんですが。

というわけでステータスとしては取り出し方は調査中なのですが、以下の流れで内臓の先端までの取り出しに成功しています。
・弱った打ち上げ個体が一夜経過して僅かに匂ってきたので、蓋を外そうと引っ張る。足が引き出される。
・殻軸筋のある部分にエアブラシのニードルを差し込み、サザエの要領で殻軸筋の位置の見当をつけ、ニードルをスライドさせる。
・殻軸筋が外れ、軟体が出てくる

僅かに匂っていたとはいえほとんど生に近い状態です。加熱しても硬くならないのなら生のまま外す方がいいのかも。ただし生きていると序盤で軟体を引っ張り出すのが困難なので、何らかの方法でシメる必要がありますね。
生に近い方がいいのであれば、熱湯にさっとくぐらせて水気を切るようにするとうまくいくかもしれません。

小さい貝ではおよそ不可能な方法②が一番良さげというまさかの結果に。また手に入ったら実践してみようと思います。

食味は面倒なので割愛。平凡なお味だったように思います。それなら無理に採らないでもスガイとかもっと身を取り出しやすくて美味しい貝がありますけどそこはご愛嬌ということで。