2019.4.27-28 カミツキガメ捕獲から実食まで

週末ごとに野食関係で誘ってもらったり貝拾い行ったりしてたらネタが山盛りになって処理しきれていないという・・・ちゃっちゃと書いていかないとですね。

 

 

猟師のともさんに誘っていただいたので、カミツキガメツアー(正確には以降の開催時のための下見)に参加してきました。
カミツキガメは夜行性。日中は仕掛けを設置する場所と野営場所の検討を行います。

駅に集合して自転車をレンタル。久しぶりだ。筋肉痛になるな。
さあ自転車で走り回りカメポイントの下見です。どんどんあぜ道を進んでいきます。これ今の時期だからできることで、盛夏だと草が伸びまくって色々しんどそうです。そもそも真夏にカメ獲れるんだろうか。

ポイントを見ていくと流れのある川の本流よりはその内側の用水路が良さそうで、ただ一口に用水路といってもどこでもいいわけでもなかったですね。カメの好む浅めで淀んで緩やかな岸でなければならないのですが、そういった場所がたくさんある用水路とそうでない用水路とがあったように思います。田んぼの管理方法によるのでしょうね。

野営場所は最初は適当に探してましたが、やっぱ極力屋根があるとこを探すべきですね。無ければしょうがないですが、濡れないことが保証されているのはでかいです。

土砂降りに見舞われたりともさんの自転車がパンクしたり色々ありましたが、下見を終えて集合。濡れた服を乾かして腹ごしらえをしつつ、狙うカメポイントと野営場所を決定します。

仕掛けをセットできるくらいの明るさが残ったうちに雨が止んだので出撃。拠点を作ったら早速仕掛けを設置しに行きます。
まだ夕方なのに寒いです。いくら夜は冷えるといっても季節外れの寒さです。当初は冗談交じりに半袖短パンで〜なんて言ってましたが、真冬の船釣り装備でも動いてないと寒さがきつい。

かじかむ手をどうにかごまかしつつ、仕掛けを設置していきます。今まで釣り糸の結び方がくっそ適当でかたむすびでなんとかしのいでいましたが、ともさんにきちんとした結び方を教えてもらいました。漁師結び。輪を作って5回ねじって2回通して締めるやつ。覚えるの遅くてこの日は正直お荷物でしかなかったですが、書いてる今は習熟してちゃんと結べるようになりました。きちんと教えてもらって練習するの大事。

仕掛けをセットし終えて拠点に戻り休憩。これから長い長い夜の開始です。
憂さんと仙人太郎さんも戻ったので情報交換。あっちのチームは縦横に伸びる用水路の狭い範囲に大量の仕掛けをセットする戦法だったようです。

2時間くらいした頃に仕掛けの巡回。この時期になるとザリガニが動き出して餌を取ってしまうので、巡回は必須です。セットするときに目印としてテープを巻き、場所の写真なんかを撮って後から分かるようにしていたんですが、やっぱ色々と不足でした。今度参加するときはgoogleマップにラベルを落としてナンバリングし、クリップボードを持参してチェックリストに記入しながら作業すると、仕掛けの巡回や回収を忘れることもないでしょうね。少なくとも今回はともさんがかなり覚えてくれてましたが、僕一人だったら間違いなくロスト多発でした。用水路は農作業される方の管理なので、そこに不要な仕掛けが残っているのは非常に良くないですし、気を付けなければ。

1回目の巡回ではカメはゼロ。でもいくつか餌がなくなっており、期待が膨らみます。それに仕掛け設置段階から何かが泳ぐ音を多数確認しており、生体が濃いのは間違いないです。

2回目の巡回。23時ごろだったか。仕掛けのうち1つに反応が!ともさんがタモでガサって引き上げると。

出た!写真でしか見たことのなかったカミツキガメ!!!
30cmはあるでしょうか。けっこう大きいです。ガメラだ。
そして臭い。おならだそうな。

あまりに寒いせいか動きは想像していたよりもだいぶ鈍い様子。活性は低めのようです。てことは、カメらしき水音のうち一部は鯉とか他の生き物でしょうか。
ちなみに憂さん仙人さんチームではカメこそかからなかったものの、仕掛け2つに齧られて切れた様子があり、そこにいるのは確かですね。

この夜捕まえられたのはこの1匹だけでした。坊主じゃなくてよかった。
カミツキガメは特定外来種なので、生体での移動は禁止。現地で動かなくなってもらいます。動か・・・動くわ。聞いてたけど頭落ちても余裕で動くわ。あ、疲れてて写真撮り忘れました。

さて移動・・・その前に、日中の偵察の際にイタドリがわんさか生えていたので失敬することに。

イタドリ
イタドリ

食べごろです。見た目よりもふにゃふにゃと曲がりますが、これは新芽だからで、時期を逸するとすぐ固くなってしまいます。節々でカクカクと伸びる向きが変わるものより、真っ直ぐに伸びるものの方が柔らかいようです。この他にもハルジオンやノビルを採取して、副菜の準備は万端。

この後はともさん邸に移動しカミツキガメ料理を堪能。
腹甲を外すとこまで(その先は内臓の処理をしくると台無しなので・・・)ですが、一応四足生物を初めて捌いたのでした。動き回る足が邪魔でしょうがない。深夜のテンションそのままにひたすら悪態をつきながらの作業でした。あまり抵抗感なかったのは既に頭がないからなのか・・・まあいいや食材だおめーは。だから抵抗すんな。

ちなみに腹甲はハンドソーでぎこぎこやります。そんなに硬くはないので、動く足さえうまくいなして最短距離で切断するのに慣れればなんてことはないか・・・僕は不器用なので相当時間かかりましたが。

解体をともさんにバトンタッチ。手際よく内臓が外され、普段よく目にするようなお肉になっていきます。すげえ。
手足と頭は湯通しして皮を剥きます。イボ一つ一つの形まで残るくらい超綺麗に取れますが、これを怠ると臭みの元になってしまうので必須作業。

製肉が終わったら、カミツキガメ鉄板の調理法である唐揚げに挑戦。
下味をつけて衣をまぶしたらじっくりと二度揚げ。水分の爆ぜる音が聞こえなくなるまでしっかりと火を通します。生焼け怖い。

疲れててレンズの埃を拭くこともしてないのでぼけた写真ですが。
うんまあああああああいいいいいい!!!!!
なんだこれ!味が濃い!!!
いやもう本当に、掛け値なしに旨い。下手すりゃ鶏肉より旨いんじゃなかろうか。
これ食べるためならいくらでもカメ釣り頑張れますよ!!!!!
あっでもまた行くならもっと力になれるようスキル面・物資面充実させなきゃですね〜。

内臓は茹でて試食。肺はちと食感味共に若干苦手寄りでしたが、他は旨かったです。特にレバー。なんでも臭いやつはどうしようもないレベルで臭いらしいのですが、この個体は全く臭みが無くてgoodでした。味は鳥レバーを想像していたのですが、どちらかといえばカワハギなんかの肝に近いといった印象。臭みロシアンじゃなきゃ積極的に食べたいものです。
内子も食べてみました。聞いていた通り食感はぼそぼそ・・・というか天一のスープを固形にしたような感じです。味は良いので、食感さえ許せる人なら普通にいけます。

他にもイタドリの炊き込みご飯やノビルの天ぷら、ハルジオンとちくわのかき揚げも合わさってビールがあほみたいに進みますね。車なのでノンアルで我慢ですが・・・。さしあたり、でかいノビルは低温でじっくり揚げるとサックサクに揚げることができるという分かりを得ました。

ちなみに頭をお土産にいただいたので、醤油で甘辛く煮付けてみました。こそいだ肉が旨いのは当然として!汁がこらあああげええん。うめえ!!!!!

残った骨は肉を丁寧に落として漂白し、ついでながら骨格標本の完成。

いやー、大変そうだと尻込みせず参加して良かったです。企画してくれたともさんに感謝。あと毎度ながら野営時の憂さんの装備におんぶにだっこ感。ありがとうございました。

!仙人さんの話が少ない!!!きのこの話しまくったからセーフセーフ。ナラタケ観察連れてってください!

以上。カミツキガメ獲りでした〜