2018.12.30 年末の離島貝拾い(その2: 渡嘉敷島)

年末の離島遠征二日目です。今度こそ離島で貝拾いしとります。

 

 

一夜明ければ海況も落ち着くだろうというバスターミナルのおばちゃんの言葉を信じ、港へ。寝坊して朝食をロクに食えず、タクシーも使って全速力。これ逃すと拾う時間が2時間以上減りますからね・・・。
幸い余裕をもって到着し、乗船。やはり荒れてますね。まあまあ揺れます。それでも冬の波照間行きのアイランドホッピング(物理)には敵わないのですが。

渡嘉敷島に到着。レンタカー借りるときに間違えて阿波連まで行ってしまったりとトラブルはちょいちょいありましたが、概ねオンスケ。4ヶ月ぶりの再会となる宿のご主人に挨拶し、荷物を置いて浜へ。

まずは夏にホソタガヤサンミナシを拾ったN浜です。この浜は大物ゾーン、白玉ゾーン、それ以外とくっきり上がる場所が分かれているという印象。メリハリがついてモチベの向上にも一役買います。
期待して拾い始める・・・も、思ったより新鮮な貝は少なめ。やはり夏の時は台風の恩恵による部分がでかかったか・・・?良かったのは模様がちょろっと残ったアミメダカラとそこそこ新鮮なチリメンダカラくらいですかね〜。

それ以外ゾーンを抜けて、間の白玉ゾーンに突入。必然的に歩みも遅くなります。ウミウサギの類は白玉ラインに混じるというアドバイスを胸に、血眼で探します。シラタマ・・・シラタマ・・・シラタマ・・・シ・・・んん!?

ムギツブダカラ

こ、これは!!!始めたての時にタカラガイと勘違いさせてくれたあいつじゃないですか!!!
ムギツブダカラ!!!!!やったー!!!!!

調子に乗ってさらに歩みも遅くなり、ひたすらシラタマ拾い。かれこれ10分もたったころでしょうか。一瞬視界に入ったそれを、最初は見落としてスルーしかけました。色違うやんけと慌てて二度見。

ジュズダマダカラ

ずっと待ってたよ!!!ジュズダマダカラ!!!!!
国産タカラガイ62種類目!!!!!

さらにさらに調子に乗りたかったところですが、シラタマゾーンが終わったので切り上げ。ここでAsaさんとかならもっと粘ったりしたんだろうか。いや僕は大物も見たいし。というか渡嘉敷島に来た目的の一つはハラダカラやムラクモダカラの採集ですしね。あるかな・・・。

それから大物ゾーンを漁るも、ここでは結局それらの大物どころかタルダカラやハチジョウダカラ、なんとヤクシマダカラなんかも意外に少ないという結果に。確かに上の方はあまり丁寧に見れてないですが、にしても少なかったような。

N浜の収穫です。

タカラガイ(大型): タルダカラ、ハチジョウダカラ×2、アミメダカラ×10、クチムラサキダカラ×3、ヒメホシダカラ(成貝×1、幼貝×1)、スソムラサキダカラ、コモンダカラ、ホシキヌタ(成貝×1、幼貝×5)
タルダカラ、最大更新。82.2mm
アミメダカラ、最大更新。47.6mm
同、最小更新。33.7mm

ハチジョウダカラ

このハチジョウ、背面が変な感じなので一瞬ハラダカラを疑ってみたり。
まあ殻口の湾曲具合を見るにつけ全てを察したわけですが。

アミメダカラ

うーん、アミメダカラはなかなか良いのにありつけない・・・これ石灰を落としたら良い感じに綺麗になりそうな気がするんですが、研摩でもしようものなら模様まで落ちてしまいそうで怖い・・・。

タカラガイ(中型): スソヨツメダカラ×18、イボダカラ×32、エダカラ×3、アリソンエダカラ×3、チリメンダカラ×6、ヤナギシボリダカラ×2、マメシボリダカラ×3、リュウキュウダカラ×4、メノウチドリダカラ、ナツメモドキ×6
相変わらずイボダカラとスソヨツメダカラは腐るほど拾える浜です。もうちょっと新鮮なの混じれよ。
メノウチドリダカラ、最大更新。20.8mm
チリメンダカラ、最大更新。24.4mm

チリメンダカラ
チリメンダカラ

このチリメンダカラ、なかなか良いですよね。FDにはあと2歩くらい及ばずか?

タカラガイ(小型): サメダカラ×11、アヤメダカラ×4、ウキダカラ、ヤクシマダカラ幼貝、ハナマルユキ幼貝×5、サバダカラ×14、チドリダカラ×9、コゲチドリダカラ×20、ハナビラダカラ×3、キイロダカラ(成貝×1、幼貝×4)、ニセサバダカラ、ツマムラサキメダカラ×10、サバダカラ破片、ゴマフダカラ、ヒナメダカラ
アヤメダカラ、最小更新。10.7mm
コゲチドリダカラ、最大タイ。17.8mm
同、最小更新。9.8mm
ヒナメダカラ、最小更新。8.7mm

そして、

ジュズダマダカラ
ジュズダマダカラ

ジュズダマダカラ(New)!殻口に砂粒が挟まってるんですが、無闇に取ろうとしたら泣きを見るやつですね・・・。

タカラガイ以外(大型): スイジガイ、マイノソデ、スナジャコ、ニシキミナシ、ミカドミナシ、ヤキイモ(New) ヒラマキイモ、シロアンボイナ(New)

スナジャコ

たまたまその辺に落ちてた片割れ同士を合わせたらぴったり合ったスナジャコ。皮弁もかなり残っていて良いですね。色もこの大きさにしては濃いです。

タカラガイ以外(中型): シマイボボラ、アジロイモ、ニセイボシマイモ、アラレイモ×2、ヒラマキイモ、ハイイロミナシ、メノウイモモドキ×2、イボシマイモ、イモフデ×2、ヒメショクコウラ、ムカシタモト、フデガイ科、二枚貝2種、ウニ殻
ウニ殻も二枚貝もすぐ割っちゃうだろうな〜と思いつつ拾ってきちゃいましたね。特に二枚貝、綺麗だし。

ハイイロミナシ
ハイイロミナシ

ハイイロミナシはかなり上等なものを拾えた気がします。まあ今までが今までですし・・・というかこんなに水管が細くすぼまる形状なら割れやすいのも致し方なしですね。

タカラガイ以外(微小): シラタマガイ類×66、ヒトハサンゴヤドリ(New)、カスミコダマ?(New)、アマオブネガイ科、バラフシラタマ、ムギツブダカラ(New

カスミコダマ?
ムギツブダカラ

当初はモクメダマの小さいやつかと思っていましたが、カスミコダマの方が近いかな。にしても小さい・・・この手の見つけられてなかった好みのやつらってみんな小さいやつばっかな気がしてます。ムギツブダカラはボロだけど良いんだよ。

いやぁ、収穫はすこぶる良いんですが、天気はすこぶる悪かったんですよね。まあ何もできないほどじゃなくて、雨もぱらつく程度なんですが、体温を奪うには十分なくらい。沖縄の離島のどん詰まりの浜で震えながら拾ってると、自分何やってんだろ感はありますよね。

風邪ひいても困るしお腹も空いてきたので、お昼ご飯。しっかし、オフシーズンなので、夏に利用した海の家的な飲食店は全部しまってるというね。小さい商店がやってて助かりました。猫をいなし、スパムと卵のおにぎり的なものをがっつきながら次の浜に向かいます。夏にオキナフデを拾ったHJISです。
心配だったのは、潮位が高い時間だったこと。夏はちょうど干潮の頃合いに来たのですが、その時でも結構波打ち際を駆け抜ける場所が多かったんですよね。

・・・案の定、すぐに足止めをくらってそれ以上進めなくなり、全然奥まで行けずに引き返すハメに。そんな感じなので、収穫も少なめですが、夏の例にならって念のため上の打ち上げラインを見ていたら、とても良いものを拾うことができました。

スソヨツメダカラ

ちょっと若いけど、スソヨツメダカラFD!!!!!
この遠征、やけにFD率高い気がします。潮溜まりジャブジャブしてるでもなし、完全に打ち上げ専でそれって結構すごい。29日のA&W浜もそうですが、まるで台風直後です。この寒波でよほど荒れたのか。はたまた、寒さに耐え切れず落ちた個体が上がるタイミングだったのか。

HJISの収穫です。

タカラガイ(大〜中型): ジャノメダカラ、アミメダカラ×6、ヤクシマダカラ幼貝、エダカラ×5、ヤナギシボリダカラ、スソヨツメダカラ×3、クチムラサキダカラ×3
ジャノメダカラ、最大更新。80.8mm

タカラガイ(小型): チリメンダカラ×7、カモンダカラ、イボダカラ×2、アヤメダカラ×2、メノウチドリダカラ×2、コゲチドリダカラ×11、チドリダカラ、サバダカラ×3

タカラガイ以外: イボカバイモ(New)、アンボンクロザメ、コゲフデ、ヒメショクコウラ、シラタマ類
イボカバイモはでかいですね〜。図鑑の写真だけ見てるとサイズ感分からないやつだ。

ヒメショクコウラ
ヒメショクコウラ

ヒメショクコウラは伊平屋島で拾ったのよりも若干良いやつ拾えたかも。殻口側はなんとも残念なコンクリートみたいな状態ですが・・・。

HJISがやや消化不良気味に終わったので、新規開拓を兼ねて別の浜に。どこにしようか・・・雨で足場が滑りやすくなっているし、道無き道は行きたくない。なら、安全なのがわかってるとこですね。ということで、T浜に決定。
見た目は打ち上げが少なくて、これやばくね?って思いましたが、よく見るとシラタマが多数打ち上がっています。
大物はなさそうだけど、白玉ラインひたすら見てジュズダマやウミウサギ系引き当てたら儲けものだな〜程度に考えて、延々とシラタマ、たまに混じるチドリ系を癒しに拾っていたら、違和感のあるやつに遭遇しました。

フイリチドリダカラ

・・・はいはいチドリ〜袋にポイ・・・んん!?!?!?
こここ、こ、これは・・・!

フイリチドリダカラ

フイリチドリダカラ!!!!!
やってしまったぁ〜〜〜!!!国産タカラガイ63種類目!!!!!
foooooooo!!!!!!!!!!!!

このままノリで日が暮れるまで拾おうと思いましたが、頭痛がして集中力が落ちたので撤収。T浜の収穫です。

タカラガイ: タルダカラ、コモンダカラ、イボダカラ、メノウチドリダカラ×3、ヤナギシボリダカラ、チリメンダカラ×3、リュウキュウダカラ×2、ニセサバダカラ、チドリダカラ×2、コゲチドリダカラ×14、フイリチドリダカラ(New)、カミスジダカラ、ヒナメダカラ×5、ホンサバダカラ
チリメンダカラ、最小更新。16.0mm
ホンサバダカラ、最小更新。9.0mm
ヤナギシボリダカラ、最小更新。15.6mm

タカラガイ以外: シラタマガイ類×261、カイコガイ類×26、不明二枚貝 ホソスジイナミ、オオヒシガイ×2、不明タマガイ科、コクトウハマシイノミ×2、ハナキサゴ、クルマチグサ チビクルマチグサ、バラフシラタマ、リュウキュウヒメカタベ×3、ウニ殻
南西諸島で拾えるのはこちらのようです。模様もチビクルマチグサの方が合ってました。

不明、不明、不明・・・(匙投げー)
ああもう!わからん!!!

最後に、お気に入り濃縮。無いセンス絞って色気出してみましたよっと。

いやー、ジュズダマとフイリ拾えて本当に良かったです。小雨ぱらつく中、寒さに震えながらの収穫がこいつら欠いてたら、モチベが・・・。

そんな感じで、HJISこそ潮位の関係で不完全燃焼ではあるものの、1日で渡嘉敷島のポイントに行き尽くしてしまったのでした。新規開拓はもちろんしたかったのですが、いかんせん雨降ってると足場が滑りやすくなって、岩を超えてかなきゃならんと危ないですし。
というわけで、次の日は急遽同じ慶良間諸島の別の島にも行ってみることにしました。内容は12月31日の記事をお楽しみに!

では〜

2019.4.11追記
クルマチグサ→チビクルマチグサ