行ってきました西表島。大分期間が経ってしまいましたがようやく生体処理がほぼ完了しました。
今回も野食会の食材集めを兼ねています。なるべく多くの種類を取りたいので、シュノーケリング一本。というかそれしかしてません笑 狙いはクモガイ、スイジガイあたり。タカラガイの生体もあわよくば・・・といったところです。
5/25
有給を取って朝一で飛行機と船を乗り継ぎ、午後には西表島に上陸。梅雨入りしたものの2日間とも晴れで浮かれてましたが、いきなりスコールの洗礼です。
そそくさと宿に荷物を置き、着替えてレンタカーを確保。受付のお姉さんにアンボイナ探しやめなよ〜って言われましたが、アンボイナ食べたい・・・食べたくない・・・?
1日目は星砂の浜へ。時間もあまり無いので、様子見ということで岸寄りの探索。この時期の西表島の海はさすがに暖かいです。5月頭の波照間島とは大違い。とても快適。魚も綺麗で、水中カメラを持参しなかったのが悔やまれます。
クモガイは砂地を好むとネットで読んでいましたが、実際には岩場との境界付近にいることが多かったように思います。居場所が分かってからはヒット連発でした。スイジガイは残念ながら見当たりませんでした。もっと潮通しの良い場所がいいのか?最近は数自体減っていると聞きます・・・。
イモガイの、特に小型種の蓋は見つけにくい上に薄くて壊れやすくて、なんだか・・・もう。載せてるの以外破損したか見つからず。というか最初から取れちゃってるのもいるんじゃなかろうか。
タカラガイ系は不発。超浅場でハナビラダカラを見かけたくらい。ハチジョウダカラのいそうなところも探しましたが、見つからず。探し方が悪いのかもしれません。
皆さん先端まで良く残っててなかなか。イモフデとヨコワカニモリの殻口が若干ボロいのが残念ですが。
収穫を宿に置き、夕食。島のごちそう いるむてぃやさんにて。こんだけ泳ぎ疲れたんだから、さあビール!!!・・・とはいかず。車だもんね。
仕方ないのでお腹を満たしにいきます。ノンアルですが、沈みゆく夕日を眺めながらの最高の夕食でした。ご飯美味しくて景色も良し、何より海から近くて何なら海から上がってそのままご飯食べられそうということで、かなり気に入りました。また行きたい・・・何なら宿もこの近くにしてしまいたいくらいです。
5/26
朝食をとってすぐに行動開始。2日目は星砂の浜の沖を目指します。途中でクモガイをいくつか追加。マガキガイも2匹ほど。こいつをたくさん採れたらいいのに。僕はうまく見つけられません・・・もっと浅場にいるのかも。
そうこうしてるうちに潮が引いて浅くなりすぎて泳げなくなったので、泳げるとこまで歩き。しっかし、リーフエッジ遠い!歩いてすぐリーフエッジのハナマル岬の偉大さよ。まあリーフエッジが遠いおかげで内側は安全に泳げるんですけどね。
小島を超えたあたりで貝の種類が一変しました。潮当たりの強い岩礁に住む貝のオンパレードです。特にマルニシは2匹のペアを多数見かけました。穿孔系の貝もいてフタモチヘビガイを食材として持ち帰りたかったのですが、いかんせんこいつら生きたサンゴに埋もれてやがるのです。こりゃさすがに無理。泳ぎながらほじって食べるしかないなんて、どんな贅沢だ・・・笑
リーフエッジの落ち込みを見てみたいところでしたが、チキンなのでちょっと強い波を見てびびってUターン。まあ安全第一で。
こいつら中々臭いが消えません。辛い・・・。
ヨコワカニモリは昨日のより水管が残ってますが穴開き、かつ先端が磨耗気味。不明としてた2個のうち左は老成したコオニコブシのようです。この貝は過去を含む打ち上げ実績ではなぜだか若く殻口が薄いものが目につく気がしていて、それと分かるまでに結構時間を要しました。ツノレイシは・・・乾燥した時に蓋がひん曲がってしまうのが嫌で真っ直ぐに伸ばしてみたら真っ二つに割ってしまいましたorz
殻口の滑層が美しい3種です。シロミオキニシだけオキニシ科ですが。ちなみに軟体は、イガレイシ系は緑、シロミオキニシは肉色でした。
アカイガレイシは予想外に彫刻が細かくて石灰を落とすの無理な気が。どうすりゃいいのこれ。クリーム色の地肌を出したいんですが。あとムラサキイガレイシは穿孔されまくって穴だらけ。しかも石灰落としてたら螺塔が一部欠けちゃいましたorz 何事もほどほどに。(まあ穿孔少ないやつをそのうち・・・!)
この中だとシロミオキニシは割と頑張った方ですね。オキニシ科自体綺麗になりづらい種類なので元々期待値が低いのもありますが、ここまで綺麗にできれば御の字。ワイヤブラシで少し研磨してみようか?
次はまるまビーチに移動。一応スイジガイを獲った写真とかネットに上がってたし。ここは広い砂地に点々と岩やサンゴ礁がある感じ。星砂の浜とはまた環境が大きく異なります。リーフエッジはもっと遠いのでパス。これは大型イモガイいるか?
いました。大収穫!野食会の食材!しかしこんだけ殻皮に覆われてると判別がなかなかつらいです。特にアンボンクロザメとクロフモドキ。ここらで違いを整理してみました。
・アンボンクロザメは黄色い色帯が入る。クロフモドキは色帯無し。
・アンボンクロザメの方が斑点が大きめ。
といってもこの二つは殻皮のせいで分かりにくい。
・アンボンクロザメの殻口外唇部はクロフモドキと比べて薄くなり、内側から点列がよく透けて見える(個体差もあるかも?)。
・アンボンクロザメの水管はワインレッド。クロフモドキのそれは黄白色。ちなみに軟体はどちらもワインレッド。
・アンボンクロザメの殻底部は紫色に染まる。
殻底の彩色を拡大してみました。1番下のほんの少しの部分ですが、明らかに色が異なります。これが1番分かりやすいか。なおせっかくの生体なのに落としてアンボンクロザメの殻底部が割れて悲しみに暮れたのでしたorz
後始末がとんでもなく大変でしたが、イモガイ充実の収穫でした。海底の探索の仕方もなんとなく分かったし、何より楽しかったです。何度でも行きたくなります。毎回書いている気がしますが今度は水中カメラ持ってくぞ。
以上〜