2017.9.17 台風一過の沖縄本島でジャノメダカラ他

随分とご無沙汰してしまいました。台風通過直後の一番良いタイミングで沖縄に行ってきたので、その報告です。
※写真、後ほどアップします。すみません。
2017.12.3 写真掲載完了

 

会社の運動会の取りまとめと通常業務の両立だけで精一杯な状態が続いていましたが、一段落したので、今更ながら更新です。。。
台風18号が金曜あたりにいい感じのコースで沖縄を直撃。次の週は運動会で死ぬ程忙しいのが見えてましたが・・・知らんがな。行くぞ。

というわけで、土曜に航空券を手配し日曜の朝出発。毎度直前の手配となってしまい、業者さんにはご迷惑をおかけしてます。

潮位を見て、1番にハナマル岬へ。ちょっとこの選択は失敗でした。いやまあ、収穫的には失敗じゃないんですが・・・。

到着すると、波風共に落ち着いた感じ。早速打ち上げを確認します。流石は台風直後。今までと違い、生のクモガイがゴロゴロ。今思えば、1匹くらい持ち帰ればよかったですね。

前回の沖縄行きでガサガサのジャノメダカラを拾って狂喜してましたが、今回はいきなり発見。なおこの個体はvirolさんがブログにアップしてた個体と完全に一致。あまり新しいものは上がっていなかったようです笑

FDとまではいかないものの過去最高のクチムラサキダカラを拾ったとこでタイドプールへ移動。波打際はちょっと怖かったので大分陸側を掃貝。そのせいか、生体はあまり見かけませんでした。

根気よく掃貝していると、この沖縄行きのMVPが。


ジャノメダカラ

おっ!ジャノメダカラ!












ジャノメダカラ

ふおおおおおお!!!模様残ってるー!!!!!

興奮しきりで時間を忘れそうになってましたが、この後大きなウズラガイを追加してタイムアップ。


ハナマル岬の収穫

ハナマル岬の収穫: ウズラガイ、ツボイモorソウジョウイモ、コオニコブシ、ムカシタモト、ジャノメダカラ×2、アミメダカラ×2、ヤクシマダカラ、マメシボリダカラ×2、チリメンダカラ、サメダカラFD、ヤナギシボリダカラ×2、クロダカラ×2、アヤメダカラ×5、ヒメホシダカラ(成貝1、幼貝1)、ハナビラダカラFD×3、カモンダカラ×3、キイロダカラ×2、ハナマルユキFD×1、ウキダカラ×1、クチムラサキダカラ×3(うちFD1)
ハナビラダカラのFDが多いですね。

 



ツボイモ
ツボイモ
裏返した時の絶望感たるや

当初はツボイモとソウジョウイモの見分け方が分かっていませんでしたが、virolさんのコメントにもある通り、ソウジョウイモはより肩が張って(螺塔の傾斜が緩い)、相対的に螺塔が低くなるのに対し、ツボイモはなで肩(螺塔の傾斜がきつい)で相対的に螺塔が高くなります。この個体はツボイモで間違いなさそうです。


クチムラサキダカラ

クチムラサキダカラは過去最高なんだけど、後一歩。こんだけ落ちてるのに綺麗なのは拾えてないです。そういえば背面と側面の境界が紫色って、こういう状態を指すんですねぇ。

 

お次はA&W浜。とんでもなく先を越されてます。なんでも、昨日の早朝で既に15人目とか。いやぁ、やっぱ激戦区ですね。こんなんで拾えるんでしょうか・・・一抹の不安を抱えながらも浜に到着。掃貝した結果がこちらです。


A&W浜の収穫

A&W浜の収穫: スイジガイ(生)、クモガイ、クロフモドキ、ゴマフイモ、クロザメモドキ、ミカドミナシ、ニシキミナシ、タガヤサンミナシ(生)、アカシマミナシ、シロマダライモ、タケノコガイ×2、ウシノツノガイ、ベニタケ、マキザサ、トウガタカニモリ、メオニノツノガイ×3、コオニノツノガイ、ヨコワカニモリ?、ジュドウマクラ(中身あり)、サツマビナ(中身あり)、ベニシボリミノムシ、アラフデ、チトセボラ、サツマボラ、シマアラレボラ、ベニアラレボラ、クチベニホラダマシ、オボロセコバイ?、アメガイ、イワカワウネボラ、タルダカラ、ヒメホシダカラ×2、クチムラサキダカラ、コモンダカラ準FD、カモンダカラFD、メノウチドリダカラ、ベッコウバイ、ヒメミツカドボラ、シャジククダマキ、ネジマガキ、ニシキアマオブネ、その他不明6個 3個

何番煎じかも分からんくらいの、恐らくは落ち穂拾いでしたが、こんだけ拾えれば普通に満足。すげえ!すげえ!!ってブツブツ連呼しながら下見てフラフラしてる様はただの変質者でしたが。

イモガイ科は砂地系が豊作。いつもはあまり砂地のとこに行きませんからね。


ゴマフイモ、クロザメモドキ

ゴマフイモにクロザメモドキ。上等です。こんなん区別できんのかよって思ってましたが、実物を見れば一目瞭然ですね。サイズレンジも分かって非常によろしいです。

 


シロマダライモ

シロマダライモは前より良い状態のものが拾えました。螺塔と殻口の保存状態good。

 


ミカドミナシ

ミカドミナシも中々綺麗ですが、殻口がガタガタなのが残念です。

 


アカシマミナシ

アカシマミナシは初めてだったのでかなり嬉しいです。でもちょっと状態悪いかな?

 


ニシキミナシ

ニシキミナシ。まだ子供ですが、色が濃くてとても良いです。

 


クロフモドキ

クロフモドキは初の完品。殻皮がなかなか頑固です・・・タケノコガイ処理より厄介とは・・・。

そしてこいつ食べられるんだとか。

http://blog.goo.ne.jp/kuroi_inu/e/7fc97bc583d34d75f842323e4437d806

↑可食イモガイについての唯一の記述です(残念ながら記事は消えてしまいました)。"アンボイナが魚を食べる"というサジェストが強過ぎて"人間がイモガイを食べる"という事象を検索できません。コノトキシンはペプチドだから加熱に弱いはずで、おそらくどの種類でも加熱さえすればいけるのでは・・・。まあ危ない橋をわざわざ渡る必要はないですね。クロフモドキくらいで我慢するのが安全でしょう。

しかしなるほど。だから久米島に綺麗に真っ二つになった殻が捨てられてたのかー。シャコガイ類と一緒に捨てられてるあたり漁労屑なのは分かってましたが、イモガイ類を食用にするという発想がなく、何でわざわざそんなことするのかさっぱり理解できませんでしたが、これで解決です。今度、生貝を獲ることができたら試食してみたいです。実際に食べてるよ〜って方、是非教えてくださいね。


タガヤサンミナシ

締めにタガヤサンミナシ

拾って生きてるのに気がついて肝を冷やしましたが、ちゃっちゃとポリ袋に放り込んで安全に運搬。こいつ蓋小さいですね。最初気がつかなかったので軟体にくっついたままゴミ箱にシュートしてました笑


ピカピカのタカラガイ

ピカピカのタカラガイ

良品はほぼ拾われたのか少なかった気がしましたが、それでもこの成果。カモンダカラは文句なしのFD。タルダカラはなんか色が薄いですが、今までで最高のクオリティです。コモンダカラが惜しい・・・orz


メノウチドリダカラ

こいつ、背線無いからメノウチドリダカラであってるかな?コゲチドリの背線擦り減りだとしたら、こんなに艶があるわけがない。


そして何より生貝の多いこと。タケノコガイは殻口まで綺麗な完品は無かったですが、いい練習になるだろうと蓋つき生貝を確保。苦労しましたが、約1ヶ月半で肉抜き完了です。


タケノコガイ

ただ単に腐らせるんじゃなく、中の状態を想像して最適な方法で処置するのが大事ですね。

 


ウシノツノガイ、ベニタケ、マキザサ

・・・ああ・・・なんかマキザサもちょっとかほるような気がするんだけど・・・気のせい気のせい。

 


スイジガイ

スイジガイは若い個体しか上がっておらず、どうしても欲しかったので生をお持ち帰り。

帰宅後、塩茹でで食べましたが、美味しい〜。こいつに限らず、海水に近い塩水で冷たい状態からゆっくり火を通すと中身が奥に引っ込まず、取り出しやすいです。


コオニノツノガイ、メオニノツノガイ、トウガタカニモリ

オニノツノガイ科も肉抜き

肉抜きシリーズといえば、オニノツノガイ科はこの形状だし肉抜き大変だろうと勝手に思ってましたが、意外なほどすぐに抜けましたね。トウガタカニモリも生貝だったんですが、洗浄中に蓋つき残肉が飛び出してそのまま排水溝へ・・・orz 次回から蓋つきはバケツの中でやりましょう・・・。



アメガイ
アメガイ
アメガイ。この手の仲間の大きめのはボロしか持ってません。良い標本として確保。これからトウカムリ科の分類の基準になってもらいます。

 

最後にちょこちょこと別のポイントも。前回大物ゴロゴロのSKTは、今回不発気味。といっても、ボロのジャノメじゃ満足できなくなったからそう感じるだけですがね。収穫はこんなかんじです。相変わらず大物が多い。


SKTの収穫

SKTの収穫: タルダカラ×2、ジャノメダカラ、アカシマミナシ、ニシキミナシ、セコバイ

 

BSNリゾートの砂浜は、見た目綺麗な方は何にもなし。泳ぐ分には気持ち良さそうです。が、とんでもない波風なのでNG。中部以北は台風の影響がまだ強いです。駐車場のおっちゃんに「絶対泳ぐな」と念押しされましたが、こちらから願い下げです。死ぬわ笑

裏側の浜では、少ないながら好みの貝をいくつか。


BSN裏の収穫

BSN裏の収穫: コブオキニシ(生)、マイノソデ幼貝、ヒメホシダカラ亜成貝

ヒメホシダカラ成長シリーズのピースがまた一つ埋まりましたよ。あとコブオキニシの生が嬉しいです。

そんなこんなで、日帰りの台風後弾丸沖縄は終了。運によりけりですが、A&W浜は1番に行くようにすべきですね。こんだけ拾えるなら、もっと長居したかった〜。

以上。大収穫の沖縄でした。
8月末の高知遠征の話、9/3の館山(クチグロキヌタ)の話、10/9の三浦(何ちゃらツブリボラ)の話。ネタにカビ生えかけてるし、はよ書かないと。



ネジマガキ
ネジマガキ
2019.3.7 追記: A&W浜の不明としてた貝の中に、そりゃもう綺麗なネジマガキが入ってましたとさ。マガキガイ1000個の中に紛れてる程度の本種の良品・・・やっぱりこの日の収穫はすごかったです。

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